透徹した作為

 

曇りのち晴れ。10度。

8時に起きる。

朝餉は、キャベツとキュウリのサラダ、ハムと目玉焼き、みそ汁(大根、人参、玉ねぎ、かぼちゃ、豆腐、えのき、ネギ)、トースト、ミルク、白湯。

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の作品を立て続けに。『Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance (邦題:バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、『The Revenant (邦題:レヴェナント蘇りし者)』。二つともアカデミー賞作品。前者は見返すたびに切なくなる。カメラの長回し、シーンの巧みなつなぎ、役者のセリフのテンションはもちろんだが、現実と幻想の絶え間ない往来がもたらす切迫感が心地良い。迫り来る初日に向けて、精神的に追い詰められていく主人公がこちらに迫ってくる。

ロケハンに費やされたクランクインまでのあれこれを関係者が語っている。イニャリトゥ監督の手法は、本人でさえ真似られないのではないかと思うほどだ。取り組む姿勢は、どこか小津安二郎に通じると思うのは僕だけではないだろう。

昼餉は、抜き。

メキシコ人監督といえば、『Roma(邦題:ローマ)』や『Gravity(邦題:ゼロ・グラビティ)』のアルフォンソ・キュアロン監督と双璧をなすが、キュアロン監督の『Roma』は今年のアカデミー賞にノミネートされている。この何年か、二人の作品がクローズアップされないことはない。

『Roma』のモノクロを見ていると、そのカメラが低い視点から撮られていることに気づく。演技者たちの静けさ。起伏を抑えてもなお、僕らのノスタルジーを喚起し続ける陰影。僕らが気づくのは、小津安二郎という男の気配だ。

二人のメキシコ人監督の支柱を語るとき、その名は避けて通れないのではないだろうか。

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夕餉は、みそ汁の残り、玄米ご飯、アーリオオーリオ・ペペロンチーノ、白湯。

 

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